さみしさの周波數,免費全文閱讀 そう和でも和その,最新章節列表

時間:2018-04-30 08:20 /遊戲異界 / 編輯:楊嬋
完結小說《さみしさの周波數》是乙一所編寫的都市類小說,本小說的主角その,でも,そう,情節引人入勝,非常推薦。主要講的是:勝手に開けるのもどうかと思ったので、私はしばらく、それをテーブルの上に置いていました。その狀態でふたたび映畫雑誌を読んでいたのですが……。なぜか、その包みのこと...

さみしさの周波數

推薦指數:10分

更新時間:08-09 02:55:14

作品狀態: 已全本

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《さみしさの周波數》第20篇

勝手に開けるのもどうかと思ったので、私はしばらく、それをテーブルの上に置いていました。その狀態でふたたび映畫雑誌を読んでいたのですが……。なぜか、その包みのことばかり気になって雑誌の內容が頭に入ってきませんでした……。

まるで、名を呼ばれている気がしました。靜かな、聞こえないくらいの聲で……。だから、私はつい、ガムテープを剝《は》がして、中を確認《かくにん》してしまったのです……。

雨音だけが室內に満ちていました。窓の外は薄暗く、蛍光燈《けいこうとう》をつけた部室の方が明るかったのをよく覚えています。

包みの中は、現像済みの8ミリフィルムが入った、直徑十五センチほどの銀の円盤《えんばん》型をした缶《かん》でした。それを目にしたとき、なぜか私は……。いえ……、うまく言葉にできません。寒気がしたといえばいいのか、背中に風をじたと説明すればいいのか……。なんだか、人が通りすぎたような気がしたのです……。

……いつのまにか註文していた紅茶がきていましたね。話をすることに夢中で、気づきませんでした。……話のを折ってすみません。ええ、それから私がそのフィルムをどうしたか、そこが重要ですね。はたして、私はどうすればよかったのでしょう。またソファーの下に戻《もど》せばよかったのでしょうか。

フィルムの入った缶を持つ私の手が、《あせ》ばむのをじました。それなのに指先まで、凍《こお》りついたように冷たかった……。

私は迷いました。何が撮影されているのか、気になったのです。いえ……、あれは好奇心《こうきしん》だったのでしょうか。まるで、だれかが私の手足を動かしているような……いえ、なんでもありません。

私は、スクリーンと映寫機を持ち出して、向かいうような位置に置きました。機械の作は、以に先輩《せんぱい》からわって知っていました。あとは映寫機にフィルムをかけて、部屋を暗くするだけです。カーテンを閉めると、雨音は小さくなりました。映寫機のランプをつけてから電気を消し、フィルムを回しました。

暗い部屋の空中を、明かりのい線がのびて、埃を浮《う》き上がらせました。かたかたかた……。モーターが動いてフィルムの巻きとられる音がしました。やがて暗かったスクリーンが、ぱっとくなって、フィルムに撮影されていたものが、はじまりました。音を同時に録音できるようにはなっていないフィルムだったため、映像だけがスクリーンに映し出されました。

結論から言うと、それは自主製作の映畫を撮影したフィルムでした。まず最初に、大學生らしい男がベンチに掛けて演技をしていました。全にぼやけており、畫面中央だけ明るく、四隅《よすみ》は薄暗《うすぐら》い。時折、フィルムの傷がスクリーンに現れては、次の瞬間《しゅんかん》に消えました。

フィルムは未編集でした。様々なシーンを続けて撮影していたので、頻繁《ひんぱん》に場面が切り替《か》わりました。街を歩いている人々が畫面|一杯《いっぱい》に現れ、數秒間そのままだったかと思うと、公園の鳩《はと》が大映しになりました。男と女の見つめったシーンがありました。戀人《こいびと》同士という役だったのでしょう。でも、緊張《きんちょう》が持続しなかったのか、最後に二人は吹《ふ》き出して、また撮《と》り直しをしていました。

私はソファーに座って眺めていました。見覚えのある大學の校舎が映ったことから、かつての先輩が撮影したものだろうと私は考えました。かたかたと、フィルムの巻き取られる音が五分ほど続いた後でした……。

枯《か》れ木の続くから畫面が切り替わり、トンネルの入りを正面から撮影した映像が映し出されました。車の通らないで、両端《りょうはし》に草が生《お》い茂《しげ》り、半円形の暗闇《くらやみ》が中央にありました。トンネルの奧は、黒々としていました。そこへ、手から現れた男の役者が、歩いて入っていきました。

次の瞬間、場面が切り替わり、役者の背中が大きく映し出されました。レンズと役者の背中がほとんど接した狀態からはじまり、役者が歩いて遠ざかるというシーンでした。

トンネルの暗闇の中でも役者の背中がわかったのは、照明を焚《た》いて照らしていたからでしょう。遠くに、トンネルの出が小さくい半円狀の點になって見えました。役者はそこへ向かって小さく歩き去っていきました。でも、そのシーンには、おかしな部分があったのです……。

役者が出に向かって歩くにつれて、畫面に大きく映っていた背中が小さくなります。すると、畫面の端が見えるようになる。そこはトンネルの闇で一面に黒なのですが、その中に、少女が立っていたのです……。

畫面の右端、ぎりぎりに立って、カメラにはほとんど背中を向けていました。少し斜《なな》めを向いているだけで、ほとんど後頭部しか見えませんでした。髪《かみ》の毛は肩《かた》ほどまであり、制を著ていました。いいえ、それほど大きくは映っていませんでした。全像が畫面に収まって、それでも上下に隙間《すきま》があるくらいです。靴《くつ》を履《は》いていませんでした。……ええ、い踵《かかと》しか見えませんでしたが、確かに足《はだし》のまま、彼女は立っていました。

なんだか、ぼうっとしたような後ろ姿で……。どこかの病院の入院|患者《かんじゃ》が布団を抜《ぬ》け出てきたような、心もとないじでした。その狀態で動きすることなく、ただじっと、背中を見せているだけで……。

奇妙《きみょう》でした。それまでの映像に、そのような少女が映し出されることはありませんでしたから。あきらかに登場人物の一人ではないし、そこに立っている理由も見當たらない……。まるで、間違《まちが》って撮影されたように思えました。それなのに役者の男は彼女に気づかない様子で彼女の橫を通りすぎ、トンネルの出へ向かって歩き去りました。そこでフィルムは終わりでした。

私は奇妙な思いにかられて、見返してみることにしました。上映を止め、少しだけフィルムを巻き戻してから、また映寫をはじめました。男がトンネルに入るシーンからでした。

そのとき、だれかが扉《とびら》を開けて部室に入ってきました。先輩でした。部屋を暗くし、映寫機を持ち出している私を見て、先輩は驚《おどろ》いていました。映畫研究會の主と呼ばれている方です。彼はスクリーンに目をやると、首を傾《かし》げました。役者がトンネル內に消えたところでした。

おい、このフィルム……。先輩がそう言ったとき、畫面が切り替わってトンネル內のシーンになりました。

先輩が、咄嗟《とっさ》に動きました。テーブル上に置いていた映寫機に向かって、手を《の》ばしました。

トンネル內……畫面に大きく映し出された役者の背中……それが少しずつ遠ざかって畫面の端が見えるようになる……。私はソファーに座ったまま、先輩のの脇《わき》から、スクリーンを見ていました。

畫面の端に立っている少女の背中……。それが、やはり見えました……。

突然《とつぜん》、部屋が暗くなりました。先輩が映寫機を止めたのです。彼は蛍光燈《けいこうとう》をつけて、すぐに部屋を明るくしてくれました。でも、それまでの短い暗闇の中で、私は、たった今、見たものがなんだったのかと考えました。

立ち上がれませんでした。全《あせ》をかいているのに、ひどく寒かったのを覚えています……。

先生……。決して、笑わないでくださいね……。どうか、私の見たものを、信じていただきたいのです……。先輩が映寫機を止める直、スクリーン上に映った少女の背中……、それが一回目よりわずかに、左側へ傾《かたむ》いていました……。

ええ、わかっています、そんなこと、あるはずがありません……。でも、私はたしかに見たのです……。信じてください……。一回目には見えなかったはずの、制の袖《そで》に繍《ししゅう》された校章が、二回目では見えたのです……。

ええ、そうです……彼女は、スクリーンを見つめている私の方に振《ふ》り向こうとしていたのです……。

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[#ここで字下げ終わり]

……先生の生まれはこの辺りですか?突然、おかしなことをお聞きしてすみません。でも、少しだけかかわってくる問題なのです。

いえ、私は違います。大學に入るため、この辺りに引っ越《こ》してきたのです。生まれは、もっと北の方でした。実家までは、新幹線で二時間ほどかかります。ええ、引っ越しは、わくわくするような、悲しかったような、そんな思い出があります。自分が、おさんやおさんと離《はな》れて一人暮しをはじめるなんて、考えもしませんでした……。

引っ越しには別れがつきものですよね……。先生も、そういった経験がおありですか?なるほど、小學生のとき近所に住んでいたお友達が、引っ越していったのですか。その子とは、仲がよかったのですか。自転車で二人乗りをして、街中にある古い映畫館まで通ったのですか……。ああ、あの映畫館……、去年、取り壊《こわ》されてしまいましたね。でも、自転車で二人乗りというのが、なんだかいいですね。素敵《すてき》だわ。その子が遠くへお引っ越しするとき、《さび》しかったでしょうね。え、二人乗りして転んで、お友達が複雑骨折を……?手術をされて、プレートを埋《う》めたのですか……。それでは、いい思い出なのか、悪い思い出なのか、わかりませんね……。

私が先生の生まれを気にしたのは、トンネルの説明をする必要があるかどうか、わからなかったからです。でも、この辺りのご出なら、話は早いですね。フィルムに映っていたトンネルは、県境にあるものでした。國を東に向かって進んだところにある……。

ええ、そうです。あそこのトンネルです。まわりに民家も何もなくて、枯《か》れた草に覆《おお》われた山があるだけの、しいところです。夜になると明かりがなくて、真っ暗になります。ご存じでしょうか……。そのトンネルで七年の八月に鼻蹄が発見されたのを……。

損傷がしくて、元はわからなかったそうです。ただ、未成年の女の子だったらしいということが判明したそうです。鼻蹄は、歯をすべて抜《ぬ》き取られて、焼かれていたそうです。歯を抜いたのは、歯型から元が割れるのを防いだのでしょうか。焼かれて炭化した鼻蹄は、さらにばらばらに切斷されて、トンネル內の側溝《そっこう》に詰《つ》められていました。そしてその上に、重い石をいくつも載《の》せられていたのです……。なんて、むごいのでしょう……。の一部などは、とうとう見つからなかったそうです……。

鼻蹄を発見した方は、お酒に酔《よ》っていらっしゃったそうです。トンネル內を歩いていて、側溝に詰められた重い石の間から焼け殘った髪の毛が出ているのを見た……。不審《ふしん》に思って、石を取り除いてみると……。

…………。いえ……。その……、私、こういう話、だめなのです……。いたたまれなくて……。ひどい……。そうですか、新聞でその事件のことはご存じでしたか。ええ、當時は、テレビなどでも騒《さわ》がれたそうですね。

私は、あのフィルムを見るまで、そのことを知りませんでした。あの、フィルムを見た直後、明るくなった部室で、私は先輩《せんぱい》にたずねました。このフィルムはいったい何なのかと……。私の聲は、自分でもわかるほど震《ふる》えていました……。実際に見たことはなかったそうですが、先輩はフィルムのことを知っておられました。

そのフィルムは、封印《ふういん》されたまま紛失《ふんしつ》していたものだそうです。先輩のさらに先輩が撮影《さつえい》し、そのことに関する詳細《しょうさい》なメモが殘されていました。

少し、待ってください。そのメモを、ここに持ってきています。鞄《かばん》の中に……。これです、このノート。古くて、表紙に皺《しわ》が寄っていますが、中は読めると思います。これは當時の撮影誌だそうです。先輩から、借りてきました。はい、どうぞ持っていってください。いつか返していただけるのなら、かまいません。フィルムや、撮影されたときの狀況《じょうきょう》について、ノートを読めばだいたいわかると思います。

でも、かんたんに説明しますね。フィルムは、五年に撮影されたもののようです。當時、製作していた自主映畫の撮影場所として、あの県境のトンネルを使うといいのではないかとだれかが提案したそうです。いわくつきの場所で撮影すればおもしろいのでは……、そう遊び半分だったとメモには殘っています。しかし、現像したフィルムには、少女が映っていた……。

少女がいったい何者なのか、だれにもわからなかったそうなのです。撮影しているとき、だれかが同じトンネル內にいたら、気づくはずですよね。でも、少女にはだれも気づかなかった……。

不審に思った先輩たちは、フィルムを何度か見返したそうです。でも……。

最初少女は完全に後ろを向いていたそうです。それが、二回目には、わずかに傾いていた。三回目に見たとき、さらに傾いていた……。

恐《おそ》ろしくなった當時の映畫研究會の部員は、ついにそのフィルムをガムテープで巻いてどこかへ隠《かく》したそうです。そのまま繰り返し見ていたら、いつか少女は正面を向いてしまう……。そうなるに、だれも見ないようにしてしまうのが一番だと先輩たちは考えたようです。

それを私が発見して、映寫機にかけてしまった……。

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さみしさの周波數

さみしさの周波數

作者:乙一 型別:遊戲異界 完結: 是

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